【Tips】病歴就労状況等申立書の区切り方3つのルール<うつ病 記入例あり>
目次
病歴就労状況等申立書とは?

病歴就労状況等申立書は障害年金の請求にあたって、全員が提出必須の書類です。
障害年金の支給・不支給や等級は原則として診断書の内容に基づき、審査がされます。
「病歴就労状況等申立書」は、診断書には記載されていないご自身のこれまでの経緯や状況を補足する位置づけとなり、伝えたいことをご自身で伝えることができる唯一の文書です。
病歴の書き方には3つのルールがある
表面には自覚症状を初めて感じた時(病院を受診する前)から現在に至るまでの経緯や日常生活、就労状況を時系列に整理して記載をします。
ただ時系列に沿って、書いていけばよいわけではなく、記載のルールがあります。
①受診した病院ごとに区切って記載する
②各ブロックに記載できる期間は最大5年
③各ブロックに記載された日付に空白期間がないようにする
この3つのルールに沿った記載がされていない場合、差し戻し・再提出となり、審査が遅れていきます。この3つのルールを押さえた記載方法を具体例を用いて紹介します。
【例】うつ病の場合
R1.5.7 GW明けから不眠状態を自覚。今まで楽しいと思っていたことが楽しく思えなかったり、気分の落ち込みを感じる。不眠により仕事でも集中力が低下し、上司から注意される。不調を感じるなら産業医のクリニックを受診してみては?と上司からすすめられる。産業医のクリニックに行ってみたものの、医師の対応に不信感を感じる。薬を2週間処方されたので、とりあえず服用した。症状は少し改善され、不眠症状はあるものの出勤して仕事をすることはできた。産業医のクリニックを受診したのはこの1回のみ。
R1.8月頃から業務が忙しくなり、残業が増える。不眠の影響で仕事に集中できず、身体が重くだるさを感じるようになる。R1.8.19に自宅近くのメンタルクリニックを受診。医師から休職をすすめられ、R1.9から休職。約半年後に復職するも、休みがちな状態が続き、半年後再び休職、退職に至った。とても仕事ができるような体調ではない。
R7.3月末に転居をすることになり、今まで通っていたメンタルクリニックに通院が難しくなったので、転居先の最寄りのクリニックを受診することにした。症状はずっと変わらない状態が続いている。
ルール①受診した病院ごとに区切って記載する
まずは受診した病院ごとに区切ってブロックを作成します。
| 1 | 令和1年5月25日から 令和1年5月25日まで 受診したに〇 ●●クリニック | GW明けから不眠や気分の落ち込みがあり、やる気が低下していた。 上司から産業医との面談・病院受診をすすめられ、会社の産業医の クリニックを受診した。薬を処方されて2週間服用した。 通院は1回のみで不調を感じながらも仕事を続けた。 |
| 2 | 令和1年8月19日から 令和7年3月30日まで 受診したに〇 ▲▲こころのクリニック | 症状が悪化してきたので、近所のクリニックを受診。 休職をすすめられてR1.9月から休職、R2.4月に復職したものの 休みがちな状態が続き、半年後に休職、退職に至った。 1か月に1回通院していた。 |
| 3 | 令和7年3月31日から 令和7年6月現在まで 受診したに〇 ■■メンタルクリニック | 転居したため、最寄りのクリニックに転院。 症状はずっと変わらない。 |
各ブロックの年数・期間を見ていきます。2のブロックの期間は約5年半となっています。そこで次のルールです。
ルール②各ブロックに記載できる期間は最大5年
2ブロック目に記載された期間が5年を超えるため、このブロックは2つに区切る必要があります。症状が変わらなければぴったり5年で区切ってもよいですし、退職など環境が変わったタイミングで区切るのもよいです。
| 2 | 令和1年8月19日から 令和6年8月18日まで 受診したに〇 ▲▲こころのクリニック | 症状が悪化してきたので、近所のクリニックを受診。 休職をすすめられてR1.9月から休職、R2.4月に復職したものの 休みがちな状態が続き、半年後に休職、退職に至った。 1か月に1回通院していた。 |
| 3 | 令和6年8月19日から 令和7年3月30日まで 受診したに〇 ▲▲こころのクリニック | 症状は変わらず、1か月に1回通院をしている。 働くことができない状態が続いている。 |
| 4 | 令和7年3月31日から 令和7年6月現在まで 受診したに〇 ■■メンタルクリニック | 転居したため、最寄りのクリニックに転院。 症状はずっと変わらない。 |
ルール③各ブロックに記載された日付に空白期間がないようにする
通院した病院単位で記載するとこれまでの通りですが、令和1年5月25日に1回だけ通院した後、2つ目の病院を受診した日まで(5/26~8/18まで)の期間が空いてしまいます。
この期間は病院を「受診していなかった」に〇をつけ、その期間の状況を新たなブロックに記載します。
また、最初のブロックは発病したときの状態と発病から初診までの間の状況を記載する必要があるため、No.1の前に受診前の状況を記載する必要があります。
これまでのルールに沿って修正すると以下のような形になります。
診断書にはあまり記載されない、「転院・受診中止の理由」や具体的な「就労状況」を可能な範囲で記載すると、ご自身の状態をより具体的に伝えることができる文書となります。
修正例~転院や受診中止の理由・就労状況を追記~
| 1 | 令和1年5月7日から 令和1年5月24日まで 受診していないに〇 | GW明けから不眠状態、気分の落ち込みがあり、やる気が低下。 仕事で集中力が低下し、ミスが続き上司から注意を受けた。 上司より産業医との面談・病院の受診をすすめられた。 |
| 2 | 令和1年5月25日から 令和1年5月25日まで 受診したに〇 ●●クリニック | 上司にすすめられて、会社の産業医のクリニックを受診した。 薬を処方され、2週間服用した。 医師の対応に不信感があり、合わないと感じたので 通院は1回のみとなった。 |
| 3 | 令和1年5月26日から 令和1年8月18日まで 受診していないに〇 | 薬を服用したら症状は少し改善された。 不眠の症状はずっと続いていたが、会社に出勤はできたので仕事は続けていた。 8月上旬より業務が忙しくなり、残業が増えた(1日に3~4時間) 不眠の症状が悪化し、全身のだるさを感じるようになった。 |
| 4 | 令和1年8月19日から 令和6年8月18日まで 受診したに〇 ▲▲こころのクリニック | 全身のだるさがあり、出勤できる状態ではなかったので、 自宅近くのクリニックを受診。 医師より休職をすすめられ、R1.9月より会社を休職。 R2.4月に復職をしたものの、以前と同じ仕事はできず、 担当業務はデータ入力や軽作業に限定される。 体調が安定せず、休みがちになり、R2.10月より再び休職、退職に至った。 1か月に1回通院を継続。 |
| 5 | 令和6年8月19日から 令和7年3月30日まで 受診したに〇 ▲▲こころのクリニック | 症状は変わらず、1か月に1回通院をしている。 働くことができない状態が続いている。 |
| 6 | 令和7年3月31日から 令和7年6月現在まで 受診したに〇 ■■メンタルクリニック | 転居したため、自宅より最寄りのクリニックに転院。 1か月に1回通院している。 症状はほとんど変わらず、就労・外出が難しい。 家族の支援により日常生活を送っているが、家族以外の人と 関わりがない状態が続いている。 |
より具体的にご自身の状況を伝えられるような書き方は?
こちらの記事で病歴就労状況等申立書(表面)の書き方のコツを紹介していますので、あわせて参考としてください。
病歴就労状況等申立書は、単に事実を並べるだけでなく、日常生活においてどのような支障が生じているか?という点を正しく伝える必要があります。
病歴就労状況等申立書の作成に不安がある方へ
◆どこまで詳しく書けばよいのかわからない
◆自分の症状をうまく言語化できていない
◆日常生活への影響を具体的にかけていない
◆これまでの経緯があいまいで整理できていない
このような場合は、専門家に確認をすることをおすすめします
病歴就労状況等申立書の作成については以下の記事もぜひ参考としてください。
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