補助金と助成金の違いは?

補助金と助成金 制度解説

国・地方公共団体から企業や個人事業主に給付されるお金に「補助金」「助成金」がありますが、「補助金」と「助成金」の違いはご存じでしょうか?
補助金と助成金、共通すること・メリットとその違いについてまとめます。

1.補助金と助成金で共通すること・メリット

補助金と助成金、どちらも国や地方公共団体から給付される返済不要のお金です。
経費負担の軽減になり、事業運営にとてもありがたい存在です。
費用補助するものは後払いになり、補助金・助成金を申請してから受給までに時間がかかるものもありますので、補助金・助成金をあてにした資金繰りはNGです。

「お金がもらえる」以外のメリットもある

補助金・助成金の受給申請をするには、事業計画等をはじめ多くの書類を準備して提出する必要がありますので、自身の事業や社内制度を見直したり、文書化する機会となります。
こうした事業・制度の見直しや文書化により、課題の認識や共有が進み、進むべき方向が明らかになるなど、お金を得ること以外にもメリットがあります。

2.補助金と助成金の違い対比表

補助金と助成金の違い、文章で説明されているものが多いのですが、わかりやすく表形式で各観点からの違いをまとめてみたいと思います。

比較項目補助金助成金
管轄経済産業省厚生労働省
財源税金雇用保険料
目的事業を通じて公益を達成労働・雇用環境の整備
金額とても大きい
数百万~数億円
数十万~百万程度
受給イメージ優れた提案をもって採択されないともらえない
(もらえる確率は約40%)
要件を満たしていれば必ずもらえる
申請期間年に数回のみ、公募期間が短く限定的通年申請ができる
受給対象小規模事業者など
(従業員を雇用していない個人事業主も対象になる)
雇用保険料を支払っていること
(従業員を雇用していない個人事業主は対象外)
情報収集できるサイトミラサポplus 中小企業向け補助金・総合支援サイト
厚生労働省 雇用関係助成
代表的なもの小規模事業者持続化補助金
ものづくり補助金
IT導入補助金
雇用調整助成金
両立支援等助成金
キャリアアップ助成金
主な相談先中小企業診断士
税理士
社会保険労務士
行政書士

一番大きなポイントは、補助金は金額も大きく、優れた提案をもってコンペに勝たないともらえない、助成金は要件を満たしていれば必ずもらえる、という点です。

3.受給したいと思ったら

補助金・助成金は、ただ届け出ればもらえるというものではなく、必要準備書類が多くあり、事業の片手間で申請手続きを行うのは大きな負担となります。

申請書類の準備にあたっては、助成金は決められたフォームに事実となる情報・実績を誤りなく正確に申請することが重要です。補助金は経営計画・事業計画を要点をまとめて伝えるということが必要となり、初めて申請される方はハードルが高く感じるかもしれません。

受給したいと思う補助金・助成金があれば、要件や必要提出書類の情報収集を行い、ご自身では申請の負担が大きい・難しそうだと感じれば、前の表の主な相談先で記載されている専門家にまずは相談されることをお勧めします。申請手続きに時間をかけるより、本業に集中して収益を生み出すことが第一です。

当事務所でも補助金・助成金の相談を承ります

厚生労働省の助成金の申請代行は社会保険労務士のみが行うことができます。
また、中小企業診断士として、経営計画・事業計画など、わかりやすく伝えるための資料作成はおまかせください。